この病気の治療の中心は、足りないホルモンを補充する「ホルモン補充療法」です。コルチゾールを補うために、ヒドロコルチゾン(コートリル)などの薬を使用します。原発性副腎皮質機能低下症で、体の水分や塩分のバランスを保つホルモンが不足している場合は、フルドロコルチゾンを使用することもあります。
適切な補充量の重要性
補充するコルチゾールの量が少なすぎると、だるさ、低血圧、低血糖などの症状が現れ、体調が悪化することがあります。一方で、薬が多すぎる状態が続くと、体重増加、高血圧、血糖値の上昇、骨粗鬆症につながる場合があります。薬の量は、症状や血圧、体重、血液検査などをもとに主治医が調整します。
体調が悪いときの対応
感染症や発熱、けが、手術などで体に大きな負担がかかると、普段より多くのコルチゾールが必要になることがあります。そのようなときは、副腎クリーゼを防ぐため、主治医の指示に従って一時的に薬を増やすことがあります。どのようなときに薬を増やすのか、どのくらい増やすのか、吐き気や嘔吐・下痢で薬を飲めないときはどうするのかを、あらかじめ主治医に確認しておきましょう。
日常生活での備え
副腎皮質機能低下症の治療中であることを示すカードを携帯し、緊急時の連絡先や対応方法をご家族や身近な人と共有しておきましょう。緊急用の注射薬が処方されている場合は、本人とご家族が使い方を確認しておくことも大切です。
治療を続けながら生活するために
適切な治療を続け、体調が悪いときの対応を身につけることで、副腎皮質機能低下症があっても、仕事や学校、旅行など、普段の生活を続けることが期待できます。副腎の働きが回復するかどうかや、ホルモン補充を続ける期間は、病気の原因によって異なります。治療について気になることは、主治医に相談してください。