副腎皮質機能低下症の治療は、コルチゾール補充療法が中心となります。経過を見ながら量を調整し、過剰や不足がないように管理することが重要です。また、ストレス時には「副腎クリーゼ」という命に関わる緊急事態が起こるリスクがあるため、日常生活ではその予防や準備も不可欠です。
補充療法の概要
この病気の治療の中心は、足りないホルモンを補充する「ホルモン補充療法」です。コルチゾール(ヒドロコルチゾン)が最もよく使われ、通常の生活に加え、ストレスや病気の際には追加で投与が必要です。原発性の場合、コルチゾールに加えて、フルドロコルチゾン(ミネラルコルチコイド)の補充が必要です。
適切な補充量の重要性
補充するコルチゾールの量は、多すぎても少なすぎても体に悪影響を及ぼすため、適切な量を見極めることが非常に重要です。過剰なホルモン補充は、体重増加や骨粗鬆症、高血圧、糖尿病などの副作用を引き起こすリスクがあり、逆に不足すれば、低血糖や低血圧、倦怠感などの症状が現れます。
副腎クリーゼのリスク
感染症やケガなどのストレス時にコルチゾールが不足すると、副腎クリーゼが発生するリスクがあります。これにより急激な血圧低下やショックが起こり、命に関わるため、コルチゾールの増量や緊急処置が必要です。治療中であることを示すカードを携帯し、救急処置の準備を整えておくことが推奨されます。
予後と生活の質の向上
適切な治療を継続することで、副腎皮質機能低下症の患者の予後は、比較的良いと言われています。ただし、機能が完全に回復することは稀であり、長期間のホルモン補充が必要です。