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副腎皮質機能低下症とは?

副腎皮質機能低下症は、生命を維持する「コルチゾール」というホルモンが上手く作れない病気です。コルチゾールが不足すると、低血圧・低血糖・電解質異常(心機能や筋肉への影響)・耐寒性の低下・消化器症状(腹痛・悪心・嘔吐)・易疲労感・全身倦怠感・体重減少・精神機能の低下などの症状が現れ、副腎クリーゼ(急性副腎不全)になることがあります。治療が遅れると生命に関わるリスクが高まるため、早期に診断し、適切に治療することが重要です。

コルチゾールの日内変動

健康な人では、コルチゾールが日内変動しながら、血圧・血糖・電解質・循環・炎症反応などを支えています。一方で、副腎皮質機能低下症ではこの仕組みがうまく働かず、見た目には元気そうに見えても、体の中では対応力が不足していることがあります。

その状態で、運動、仕事、疲労、病気、怪我などの負荷が重なると、体が必要な反応を起こせず、副腎クリーゼ(急性副腎不全)に至ることがあります。これは、適切な対応が遅れると生命に関わる状態です。

副腎皮質機能低下症の人にとって「無理をすること」は、単なる疲労では終わらない場合があります。その点を、周囲にも理解してもらうことが大切です。

主な原因
  • 原発性副腎皮質機能低下症(アジソン病)
    副腎自体が損傷を受け、ホルモン分泌が著しく低下する状態です。自己免疫疾患が最も一般的な原因であり、結核や癌の転移、副腎の出血、感染症なども関係します。主な症状は倦怠感、体重減少、低血圧、色素沈着(皮膚の黒ずみ)などです。
  • 続発性副腎皮質機能低下症(下垂体前葉機能低下症)
    下垂体や視床下部の障害により、副腎を刺激するホルモン(ACTH)が不足することで起こる状態です。腫瘍、外科手術、放射線治療、分娩時の大量出血によるシーハン症候群などが原因となります。原発性とは異なり、色素沈着が見られない点が特徴です。
  • 医原性副腎皮質機能低下症(ステロイド離脱症候群)
    長期間のステロイド治療を中止または急激に減量することで、副腎がホルモンを分泌できなくなる状態です。適切な減量計画を行わないと、急性症状(低血圧や低血糖など)を引き起こすリスクがあります。
    回復の見込み:原因となる薬剤が解消されると回復する可能性がありますが、慎重な減量計画とストレス時の適切な対応が必要です。
  • 薬剤性副腎皮質機能低下症(抗がん剤などによる)
    抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬など、一部の医薬品が副腎皮質の機能を直接または間接的に抑制することで生じる副腎皮質機能低下症です。これらの薬剤は、副腎を攻撃したり、下垂体の機能を低下させたりすることがあります。
    主な原因となる薬剤:抗がん剤(特に免疫チェックポイント阻害薬)、免疫抑制剤、放射線治療に伴う影響など。
参考リンク

副腎皮質機能低下症 – MSDマニュアル


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