副腎皮質機能低下症は、命を維持するために欠かせない「コルチゾール」というホルモンが、体内で十分に作れなくなってしまう病気です。コルチゾールが不足すると、低血圧や低血糖、吐き気、強いだるさ、体重低下といったさまざまな不調が現れます。副腎そのものに原因がある場合は、体内の水分や塩分のバランスを保つアルドステロンというホルモンも不足することがあります。
進行すると急激に状態が悪化し、命に関わる副腎クリーゼ(急性副腎不全)を引き起こすこともあるため、早めに病気に気づき、適切な治療(不足しているホルモンを薬で補うこと)を受けることが大切です。

健康な人は、コルチゾールの量が1日の中で自然に変化(日内変動)しながら、血圧や血糖値、体内の水分バランス、炎症反応などを調整しています。しかし、副腎皮質機能低下症になると、体の中でコルチゾールを十分に作れないため、見た目は普段通り元気に見えていても、病気やけがなどの負担にうまく対応できないことがあります。その状態で、感染症や発熱、けが、手術、脱水などの負担が重なると、体が必要とするコルチゾールを十分に増やせず、副腎クリーゼを起こしてしまうことがあります。