シックデイの対応方法
副腎皮質機能低下症では、体にストレスがかかったときに、通常より多くのコルチゾールが必要になります。このような状態を「シックデイ」と呼びます。シックデイの対応は人によって異なるため、あらかじめ主治医と「どの状態でどの程度増量するか」を決めておくことが大切です。
対応例として、2024年3月16日に東京女子医科大学で行われた市民公開講座のシックデイの定義では、基本的な目安として「通常量の2倍まで」が示されています。
どのようなときに増量するか
軽度の発熱や体調不良では、まずは通常の2〜3倍程度に増量して様子を見る、という考え方が一般的です。一方で、嘔吐や下痢が続く場合は、内服では十分に吸収できない可能性があります。この場合は早めに医療機関での対応が必要になります。また、敗血症や重症感染症、外傷などの強いストレスがかかる状況では、内服ではなく点滴や注射によるコルチゾール補充が必要になります。
手術や特別な状況
抜歯や内視鏡検査などの比較的軽い処置では、当日のみ2倍量に増量することが一般的とされています。一方で、腹部手術などの大きな手術では、静脈投与による補充が行われ、その後数日かけて通常量へ戻していきます。
日常生活の中での考え方
妊娠中や軽い運動、試験などの精神的ストレスでは、必ずしも増量が必要とされない場合もあります。ただし、欧米では死別などの強い精神的ストレスに対しては追加投与を行う指導もあり、状況によって考え方が異なることがあります※1。
- 精神的ストレスに対する対応は国やガイドラインによって差があり、個別の判断が必要とされています
あくまで目安であり、実際の対応は個人差があります。 シックデイは日常とは異なる判断が必要になる場面でもあるため、どの状態でどの程度増量するかは、あらかじめ主治医と相談して決めておくことが大切だと思います。