質問
メンタルの不調を感じた時にコートリルを追加しても良いですか?
副腎皮質機能低下症と診断されて補充療法を行っています。最近、日常生活の中で意欲の低下や抑うつ状態、強い不安感などのメンタル不調を感じることが増えました。そんな時にコートリルを追加すると、気持ちがふっと軽くなり、安心感を得られるため、つい頻繁に増量してしまっています。同じような症状を経験されている方のアドバイスをいただけると嬉しいです。
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副腎皮質機能低下症の症状として、意欲低下、抑うつ状態、不安感、強い疲労感などの「メンタル症状」が出ることは医学的事実です。実際に私も、強い精神的ストレスがきっかけでコルチゾール不足に陥り、副腎クリーゼになりかけたことがあります。その際はシックデイ・ルールに従って適切に増量(ストレスドーズ)し、事なきを得ました。
それ以降は、同じような状態にならないよう対策をして、コートリルの増量が「習慣化」しないように注意しています。
メンタル症状がきっかけで極端なコルチゾール不足になり、副腎クリーゼを招きそうなときに応急処置として増量するのは、命を守るための正しい使い方だと思います。最近のガイドラインでもその必要性が説かれています。でもそれは「日常生活の悩みやストレス」「精神疾患に伴う不安」に対して、お守りや万能薬のように安易に増量して良い、という意味ではないと思います。
もし増量を習慣にしてしまうと、本来の補充療法とは別の意味で、薬に依存してしまうリスクがあると思います。
コートリルを飲めば一時的に安心したり、前向きな気分になったりするかもしれません。しかし、その使い方が長期的に見て自分にとってリスクにならないか、早い段階で主治医と相談し「答え合わせ」をしながら、正しい調整の範囲を確認していくことが大切だと思います。
こちらのトピックも参考になるかもしれません。
https://adrenal-insufficiency.com/forum/700/
副腎皮質機能低下症では、ストレスがかかったときにコルチゾールの必要量が増えるため、状況によってはストレスドーズ(増量)が必要になることがあります。この「ストレス」は主に発熱や感染、外傷などの身体的なものが中心ですが、強い精神的ストレスでも体調の悪化を伴う場合には、結果的に補充が必要になることもあります。
ここで大切なのは、増量の目的を見極めることです。
・適切な補充:コルチゾール不足による脱力感、吐き気、思考力の低下などの「身体的な欠乏症状」がある場合に補うこと
・注意が必要な増量:日常的な不安や気分の落ち込みに対して、ステロイドの副作用である「多幸感(ユーフォリア)」で一時的に消し去り、気分を上書きしようとすること
日常のストレスに対して安易に増量を繰り返していると、脳が「薬で解決する」という判断に寄りやすくなり、結果的に補充量が増えやすくなることがあります。
精神的な要因で増量が必要になる場面はありますが、それを日常の不快な出来事をやり過ごすための手段として使い続けてしまうと、本来の補充との区別がつきにくくなることもあります。
その増量が、コルチゾール不足を補うためのものなのか、それとも一時的な安心感や気分の変化を目的としたものなのか。その都度立ち止まって考えながら、主治医と相談して「答え合わせ」をしていけると、治療としての範囲を保ちやすくなると思います。
似たような経験ありますが、気分の落ち込みもひとつではなくて、コルチゾール不足によるもの、環境や思考によるもの、うつ病として診断されるものなど、いくつかの種類がありそうです。そのあたりを少し分けて見ていく視点も大切なのかなと思いました。