質問
コートリルで安定しない場合の選択肢はありますか?
日記をつけたり、過ごし方を見直したり、併用している薬の調整も含めていろいろ試してきましたが、それでも体調が安定せず、結果的にコートリルの量が多くなって減らせません。主治医からは「なるべく増やさないように」と言われているのですが、具体的な調整の目安がなく、どう対応していけばいいのか迷っています。
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欧米のコミュニティを見ていると、ヒドロコルチゾン(日本でいうコートリル)をやや多めに使いながら、分割投与などを工夫しても安定しない場合、別の方法に切り替えるケースもあるようです。
よく見かけるのは、徐放型ヒドロコルチゾン(Efmodyなど・日本では使用不可)への変更や、プレドニゾロンの朝1回投与にシフトする方法です。
ヒドロコルチゾンは作用時間が比較的短いため、体質や生活リズムとの相性が合わない方もいるようです。また、少数ではありますが、ヒドロコルチゾンそのものが体質に合わない方もいらっしゃるようです。
プレドニゾロンはヒドロコルチゾンに比べて作用が強く、副作用が出やすいとされることもありますが、コートリルをかなり増量して調整するよりも、少量のプレドニゾロンで追加投与を繰り返さずに安定した生活が送れる場合もあり、その結果、トータルで服用する量が抑えられるケースもあるみたいです。
ただ、プレドニゾロンへの変更を考え始めたタイミングで、改めて今の生活スタイルや併用しているお薬を見直してみる、という選択をする人もいます。やっぱりリスクの少ないコートリルのままでいきたいと考え、自分に合った工夫を模索して安定を目指すのも、一つの着地点なんだと思います。
コートリルで安定しない場合は、単純に量の問題ではなく、そもそもヒドロコルチゾンの性質として「1日の中での血中濃度の再現が難しい」という点も関係しているとされています。実際、従来の分割投与では生理的なコルチゾールのリズムを完全に再現することは難しく、時間帯によって過剰と不足が混在しやすいことが指摘されています。
特に夕方以降の時間帯は、もともとコルチゾールが低下していく時間帯であるにもかかわらず、分割投与によって相対的に高い状態が続いてしまうことがあり、これが代謝や睡眠への影響につながる可能性も指摘されています。
そのため、ヒドロコルチゾンで細かく調整しても安定しない場合に、作用時間の長いプレドニゾロンに切り替えることで変動を抑え、結果として少量で安定するケースがあると考えられています。実際に、プレドニゾロンは1日1回投与でも十分な補充が可能で、2〜3mg程度の低用量で安定している例も報告されています。
また最近の研究では、ヒドロコルチゾンの分割投与と比較して、プレドニゾロンの方が服薬回数が少なく済むことでアドヒアランスが改善し、その結果として体調の安定につながる可能性も指摘されています。
さらに、代謝や骨への影響という視点でも違いが見られています。プレドニゾロンはヒドロコルチゾンと比べて、体重や血糖の指標(HbA1c)などが改善する傾向が報告されており、全体的な代謝負担が抑えられる可能性が示されています。
骨に関しては、プレドニゾロンでは骨代謝の回転がやや抑えられる傾向が見られています。これは単純に「悪い変化」というよりも、ヒドロコルチゾンで見られるような過剰な骨の入れ替わりを抑える方向に働いている可能性があり、長期的な影響については今後の検討が必要とされています。
このように、コートリルで安定しない場合は「量を増やすかどうか」だけでなく、「そもそもその薬で再現しようとしているリズムが合っているか」という視点で見直されることもあり、薬剤の選択そのものが調整の一部になると考えられています。
https://www.sciencedirect.com/org/science/article/pii/S2049361423000497
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2846925