60.コートリルの追加は治療の経過や副腎機能に影響する?
SNSで「追いコートリル」という飲み方を見かけて、体調や体感に合わせて気軽に追加する方法もあることを知りました。ただ、最近はあまりその話を見かけなくなっていて、むしろ「追加せずに過ごせる状態を目指す」という考え方の人が増えている印象があります。
実際、追いコートリルを頻繁にするのは、治療の経過や副腎機能に影響する可能性があると示された文献はあるのでしょうか?
SNSで「追いコートリル」という飲み方を見かけて、体調や体感に合わせて気軽に追加する方法もあることを知りました。ただ、最近はあまりその話を見かけなくなっていて、むしろ「追加せずに過ごせる状態を目指す」という考え方の人が増えている印象があります。
実際、追いコートリルを頻繁にするのは、治療の経過や副腎機能に影響する可能性があると示された文献はあるのでしょうか?
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ガイドラインを読むと、短時間作用型(コートリルのようなヒドロコルチゾン)は、使い方次第では回復を妨げにくいとされていますが、夜に投与するとACTHの分泌や朝のコルチゾールの立ち上がりを抑えてしまうという点が明確に書かれています。
https://academic.oup.com/jcem/article/109/7/1657/7667842
この前提で考えると、遅めの時間の追加が習慣化してしまうと、結果的に長時間ステロイドが体に入っている状態に近くなり、HPA軸の回復を邪魔してしまったり、残っている自発を抑制する可能性や、コートリルが効きにくくなって、減らせなくなることははあるそうです。
特に、夕方〜夜にかけての追加が当たり前になってしまうと、朝のコルチゾール分泌のリズムに影響が出やすい、という点は意識していたほうが良いのかもしれません。
日常の軽い負荷に対してコートリルの増量を頻繁に繰り返すこと自体に、リスクがあるとする文献も見つけました。
Society for Endocrinologyの記事では、軽い「ストレス」に対して単純にヒドロコルチゾンを2倍・3倍にすることは、特にそれを頻繁に行う場合には有害になり得る、とはっきり書かれています。
https://adrenal-insufficiency.com/wp-content/uploads/2026/05/HQVSPICa8AAWemz.jpeg
出典:
https://www.endocrinology.org/endocrinologist/153-autumn-24/features/adrenal-insufficiency-and-stress-we-need-evidence-for-sick-day-rules/
また、シックデイルールについても、どのくらいの量を、どのくらいの期間増量するのが適切なのかを裏付ける十分なエビデンスはなく、一律に2倍・3倍とする方法についても、より適切な補充方法を検討していく必要があるとされています。